便秘に明確な定義はありません。しかし、「慢性便秘症診療ガイドライン2017」では「本来体外に排出すべき糞便を十分量かつ快適に排出できない状態」とされています。
また、便秘は症状名でも疾患名(病名)でもなく、排便が大腸内にたまっている状態を表す状態名です。便秘には単に排便回数の減少だけでなく、便の硬さや残便感などの排便関連症状も含まれ、排便回数が少ないからといってすぐに便秘とは言えません。
食事の量が少ない場合、便の量も減って排便の回数も減少します。この場合は、排便回数が少なくても便秘とは言えないでしょう(※)。
※味村俊樹, 本間祐子, and 堀江久永. "I. 慢性便秘症の診断と治療." 日本大腸肛門病学会雑誌 72.10 (2019): 583-599.
この記事の執筆者
食品保健指導士・管理栄養士
古本 楓
食品保健指導士・管理栄養士としての知識を交えながら、「便秘」「腸活」についての情報をお届けいたします。
【資格】
・公益財団法人 日本健康・栄養食品協会
食品保健指導士
・管理栄養士