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高齢者の便秘原因とは?筋力低下や水分不足を改善する方法と腸活のポイント

最終更新日:2025.4.24

高齢者の便秘は何が原因?高齢者に多い便秘を解消・予防する方法

「便意を感じないまま数日が過ぎる」「排便の回数が減ってきた」。
こうした声は、高齢者を中心に多く聞かれます。

しかし、便秘は年齢に伴う自然現象ではありません。
背後には身体機能の変化や生活習慣の乱れなど、明確な原因が存在します。

本記事では、シニア世代に多い便秘の背景や対処法を分かりやすくご紹介します。

ご自身やご家族の健康管理に、ぜひお役立てください。

食品保健指導士・管理栄養士 古本 楓

この記事の執筆者

グリーンハウス株式会社

食品保健指導士・管理栄養士

古本 楓

食品保健指導士・管理栄養士としての知識を交えながら、「便秘」「腸活」についての情報をお届けいたします。

【資格】
公益財団法人 日本健康・栄養食品協会
 食品保健指導士
管理栄養士

高齢者に多い便秘の5大要因——加齢とともに変化する身体と生活

年齢を重ねると便秘になりやすい——そんな声をよく耳にしませんか?

実はそこには、シニア世代特有の身体の変化や生活習慣が深く関わっています。

便秘を根本から理解するために、まずはその「5つの主な原因」を明らかにしていきましょう。

①排便筋群の機能低下

加齢に伴い、腹筋や骨盤底筋が衰え、いきむ力が弱くなります。

②腸の神経伝達の鈍化

神経伝達が遅れ、便意を感じにくくなります。

③水分摂取の減少

高齢者はのどの渇きを感じにくくなり、慢性的な水分不足に陥りがちです。

④自律神経の乱れ

腸のぜん動運動をコントロールする自律神経が不安定になり、排便のリズムが乱れます。

⑤服薬の影響(ポリファーマシー)

複数の薬を併用している高齢者は、腸の動きを抑える副作用を持つ薬により便秘を起こしやすくなります。

高齢者が弛緩性便秘になりやすい原因

加齢で筋力が衰えると、なぜ便秘になるのか?

排便には“筋力”が欠かせません。

加齢によって全身の筋肉が弱まると、トイレでの「いきむ力」にも影響が出てきます。

ここでは、便秘と筋力低下の密接な関係について、分かりやすく解説します。

排便に必要な「筋肉」の役割とは?

排便には、腹圧を生み出す腹筋や横隔膜、便を押し出す骨盤底筋などの連携が不可欠です。

これらの筋肉は「排便筋群」とも呼ばれ、加齢とともに少しずつ弱くなります。

筋力低下が進むと、便をスムーズに出すための圧力が不足し、結果として「出にくい」「残便感がある」状態が続いてしまうのです。

平滑筋の老化が腸の動きに影響

腸の壁を構成する「平滑筋」も年齢とともに柔軟性を失い、ぜん動運動が低下します。

特に大腸の動きが鈍くなると、便が長時間とどまり、硬くなることでさらに出にくくなります。

解決策:筋力低下を補う生活習慣

・イスに座ったままできる腹式呼吸トレーニング

・毎朝の5分ストレッチ

・歩数より“継続”を意識した軽運動の提案 など

「便意がない」は要注意——直腸性便秘のサインかも

「トイレに行きたい感覚がない…」。
そんな状態は、見過ごせないサインかもしれません。

加齢により便意を感じにくくなる背景と、放っておくと悪化する“直腸性便秘”について、詳しく見ていきましょう。

直腸の「鈍感化」が進むと便意が消える

本来、便が直腸にたまると、その刺激で「トイレに行きたい」という感覚が生じます。

しかし高齢者では、この刺激に対する神経の反応が鈍くなり、便がたまっても気付けなくなってしまいます。

排便を“我慢するクセ”も便秘悪化の要因に

「トイレは家でしかしたくない」「人前では避けたい」といった心理的な我慢が長年続くと、直腸の感受性がさらに低下するリスクも。

気付かぬうちに悪循環に陥っている可能性があります。

解決策:排便リズムを取り戻すアプローチ

・トイレに座る時間を固定する習慣化

・マッサージやツボ刺激で直腸の感覚を活性化

・短時間でも毎日同じタイミングで排便を試みる“排便トレーニング”

便秘を防ぐ、シニア世代のための5つの生活習慣

薬に頼りすぎずに、毎日の生活で便秘を予防・改善したい…。

そんな方にこそ知っていただきたいのが、実践しやすく、効果が期待できる「5つの生活習慣」です。

今日から始められる習慣づくりのヒントをお届けします。

①朝の水分補給を習慣に

起きてすぐの一杯の水は、腸の目覚めを助けてくれます。

②毎朝同じ時間にトイレに行く

排便のリズムを整えるうえで効果的です。

③発酵食品を積極的に摂る

ヨーグルト、納豆、漬物などが腸内環境のバランスを整えます。

④少しずつこまめに水分をとる

1日を通して意識的に水分を摂取しましょう。

⑤軽い運動を日課に

散歩や体操で筋力を維持し、腸の動きを促しましょう。

筋肉量が少なくなるとサルコペニアやフレイルを引き起こす

「食べる」だけでは足りない?高齢者におすすめの腸活サプリの役割

「ちゃんと食べているのに、なかなか出ない…」。
それは、腸内の善玉菌バランスが崩れているサインかもしれません。

ここでは、食事だけでは補いきれない部分をサポートする腸活サプリの効果や選び方をご紹介します。

腸内環境の変化は“菌の減少”がカギ

加齢とともに、腸内のビフィズス菌が減少し、悪玉菌が優位な状態になりやすくなります。

これは便秘だけでなく、免疫力の低下や肌荒れ、アレルギー反応にも関わってくる重要な変化です。

食事だけで補いきれない理由

「発酵食品を意識しているから大丈夫」と思っていませんか?

実は、高齢になると胃酸の分泌量も減るため、腸に届く菌の数が少なくなりやすくなります。

さらに、食が細くなりがちなシニア世代は、食事から毎日必要量の菌やオリゴ糖を摂るのは難しいのです。

サプリを取り入れるメリット

・“生きた菌”を直接届ける手段として優秀

・オリゴ糖で善玉菌のエサを補給

・飲みやすく、手軽に継続しやすい

高齢者におすすめの腸活サプリの役割

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高齢者の便秘対策は「原因の理解」と「生活習慣の見直し」から

高齢者の便秘は、年齢による筋力の低下や腸の神経機能の衰え、水分不足、服薬の影響など、さまざまな要因が絡み合って起こります。

決して「年齢のせい」で済ませられるものではなく、明確な原因にアプローチすることで、誰でも排便のリズムを整えることが可能です。

特に大切なのは、排便に必要な筋力の維持、水分や食物繊維の確保、腸内環境を整える発酵食品の摂取、そして日々の運動習慣です。

どれも特別なことではなく、日常生活の中で意識を少し変えるだけで取り組める内容ばかり。

ご自身の体調や生活スタイルに合った便秘対策を選び、焦らず少しずつ続けることが、シニア世代の便秘改善には何より大切です。

まずは日々の生活を少しだけ見直し、できることから腸の健康を整えていきましょう。

信頼できる腸活サプリを活用することも、快適な毎日への第一歩となります。

高齢者の便秘対策は「原因の理解」と「生活習慣の見直し」から

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