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便秘で腹痛になるのはなぜ?便秘でお腹が痛い時の対処法

最終更新日:2023.11.28

便秘で腹痛になるのはなぜ?便秘でお腹が痛い時の対処法

便秘の時に、お腹が痛くなる経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか?質問サイトでも、便秘が原因の腹痛で苦しんでいる人からの悩みが多く寄せられています。

便秘で腹痛になっており、出そうだけど出ない状態が続いています。
若干気分の悪さもあります。
今から多く水を摂取したら、すっきりするのでしょうか?

引用元:Yahoo知恵袋

便秘薬を飲んで腹痛はあるのに便が出ない事はありますか?
今朝便秘薬を飲んで昼からずっと腹痛があるのにまだ便は出ません。このまま出ずに終わったら、ただお腹が痛くなっただけで損した気分です。けっこう激痛です。

引用元:Yahoo知恵袋

そこで今回は、便秘で腹痛が起こる理由や便秘でお腹が痛くなった時の対処法などについてお伝えします。

便秘が原因の腹痛やお腹の不快感といった症状に悩んでいる人は、ぜひ参考にしてくださいね。

食品保健指導士・管理栄養士 古本 楓

この記事の執筆者

グリーンハウス株式会社

食品保健指導士・管理栄養士

古本 楓

食品保健指導士・管理栄養士としての知識を交えながら、「便秘」「腸活」についての情報をお届けいたします。

【資格】
公益財団法人 日本健康・栄養食品協会
 食品保健指導士
管理栄養士

腹痛の原因は便秘だった!?便秘でお腹が痛くなる理由とは?

便秘でお腹が痛くなる主な理由は、腸内に滞った便が発酵して有害ガスが発生し、増加したガスが大腸を圧迫することによるものと言われています。

便が停滞しやすい場所は、左下腹部のS状結腸。そのため、腹痛も左下腹部に起こりやすいとされています。排便時に、その部分に痛みを感じる人も多いようです。

腹痛の原因は便秘だった!?便秘でお腹が痛くなる理由とは?

また、便秘の種類によって、腹痛が生じる場合と生じない場合があります。

自律神経の乱れや食生活、生活リズムの乱れなどが原因で起きる「機能性便秘」の場合は、腸管粘膜知覚が鈍くなっていて、腸管内圧は低下。腸管内容物の腸管通過時間が延長して、便秘になります。この場合は、「腹痛はない」もしくは「あっても軽度」です。

腹痛が生じる可能性がある便秘として挙げられるのが、「便秘型過敏性腸症候群(IBS)」。便秘型過敏性腸症候群の場合は、腸管粘膜知覚が過敏な傾向にあり、ちょっとした刺激で腸管内圧が亢進します。そのため、腸管内容物の腸管通過時間は正常であるにもかかわらず便秘になり、腹痛も伴います(※1)。

便秘型過敏性腸症候群(IBS)

便秘薬の副作用として腹痛が表れる場合も少なくありません。センノシドを主成分とする「大黄」が含まれた便秘薬を服用すると、体質によっては腹痛や下痢、腹部不快感が誘発される可能性があります(※2)。

大黄は習慣性が強く、大腸が黒っぽく変色する「大腸メラノーシス」や、大腸を動かす筋肉が低下することで起こる「弛緩性便秘」の原因となる危険性もあるため、常用しないようにしましょう。

※1:日山亨. "慢性便秘症治療の新展開." 総合保健科学 35 (2019): 49-53.

※2:新井信. "下痢・便秘の漢方治療." ファルマシア 56.3 (2020): 213-217.

便秘で腹痛になった時の対処法は?

便秘が続いてお腹が痛い場合、まずやるべきことは便秘を解消すること。お腹にたまっている便やガスの排出を促進するのに効果的な方法をご紹介します。

  • 「の」の字マッサージ

    1. 仰向けになり両膝を立てる
    2. 両手をへその下左右に置き、へそを中心にしてやや沈むくらいの力で「の」の字を30回~50回程度描く
    3. へそから両側に4cm程度離れた場所(天枢のツボ)を両手で2秒~3秒圧迫し、力を抜くことを20回繰り返す
    4. へその下2㎝程度の部分(関元のツボ)を、両手の指先を重ねて指圧する。10回繰り返す
  • 足の裏全体をもむ

  • 足の裏には、消化器官の働きを良くするツボが点在しています。足の裏全体をもむことで、便秘だけでなく全身の様々な症状に良い効果をもたらすことが期待できるでしょう。

    足の裏は揉む時には、クリームやオイルで滑りを良くするとマッサージしやすくなります。

    ※マッサージ後はクリームやオイルによる転倒を防止するため、足裏をしっかり拭き取ってください。

足の裏全体をもむ

便秘の悪化で病気になる⁉腹痛の陰に病気が隠れている可能性も!

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便秘が続くと、便の水分が大腸内で吸収されて硬化。硬くなった便は排出が困難になり、さらに大きくなってひどい便秘状態をもたらします。

便がカチコチに硬くなると、便が蓋のようになって腸をふさぐ「腸閉塞」や、硬くなった便が腸に穴をあける「腸穿孔」などの病気を引き起こす可能性もあります。

また、大腸の壁に「憩室」と呼ばれる小さなくぼみが生じ、そこに便が詰まった状態が長期間続くと「大腸憩室炎」という炎症が起きる場合があります。大腸憩室炎の場合、右下腹部に痛みが出ることが特徴です。

腹痛が続く場合やおなかが激しく痛む場合は、一度病院を受診してみましょう。

便秘予防・解消に効果的な生活習慣や食生活で“快腸”な毎日を

便秘予防・解消に効果的な生活習慣や食生活で“快腸”な毎日を

今回は、便秘と腹痛についてお伝えしました。

便秘による腹痛は、QOLを低下させる大きな要因でもあります。便秘を解消・予防することが、腹痛を治すために有効な方法でしょう。

そのためにも、生活習慣や食生活の見直し、ストレス発散などで自律神経を整えることが大切です。

腸内環境にプラスに働く成分が含まれた食べ物やサプリメントを上手に活用して、毎日のお通じを快適にしましょう。

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