最終更新日:2025.8.25
便秘解消法まとめ|マッサージ・ツボ・ストレッチ・ヨガで腸活サポート!

便秘でお腹が張ったり、肌荒れやポッコリお腹に悩んだりしていませんか?
特に40代以降はホルモンや自律神経の影響で腸の動きが鈍くなり、便秘が慢性化しやすくなります。
薬に頼らず自然にスッキリしたい方におすすめなのが、「マッサージ」「ツボ押し」「ストレッチ」「ヨガ」といった腸活習慣。
これらは腸の動きを活発にし、お通じをスムーズに整えます。
この記事では、即効性のある方法を厳選してご紹介。簡単に実践できるものばかりですので、ぜひ最後までご覧ください。

この記事の執筆者
グリーンハウス株式会社
食品保健指導士・管理栄養士
古本 楓
食品保健指導士・管理栄養士としての知識を交えながら、「便秘」「腸活」についての情報をお届けいたします。
【資格】
・公益財団法人 日本健康・栄養食品協会 食品保健指導士
・管理栄養士
便秘を解消するには「腸の動きを整える」ことが大切
便秘の原因は人によって異なりますが、代表的な要因には以下があります。
- 腸のぜん動運動の低下:運動不足やストレス、加齢による腸の働きの低下です。
- 腸内環境の乱れ:食物繊維や水分不足、脂質や動物性たんぱく質の過剰摂取で腸内バランスが崩れます。
- 自律神経の乱れ:ストレスや睡眠不足、生活リズムの乱れが腸の働きを抑制します。
こうした要因は、日々の生活習慣を整えることが基本ですが、体の外から直接腸を刺激する「マッサージ」や「ストレッチ」「ツボ押し」「ヨガ」も即効性が高く、便秘解消のサポートに最適です。
2分でできる便秘解消マッサージ「のの字マッサージ」
便秘に悩んだときに試したいのが、腸の動きを優しく促す「のの字マッサージ」です。
お腹の上から大腸の走行に沿って刺激することで、溜まった便やガスを押し出すサポートをします。
のの字マッサージ
▶やり方
- 仰向けに寝ます(リラックスできる姿勢で、膝を軽く曲げるとお腹が柔らかくなります)。
- 右手の手のひらをおへその下に置き、左回り(のの字)にゆっくり円を描きます。
- お腹全体を時計回りにやさしくマッサージします(右下→右上→左上→左下の順)。
- 1分~2分ほど繰り返し、痛みのない範囲で行います。
★ポイント
お風呂上がりに行うと血流が良くなっているため効果的です。また、就寝前は副交感神経が優位になっているため、腸が動きやすくなります。

その他の簡単マッサージ
- 下腹部押し:両手で下腹部を軽く押し込み、腸に刺激を与えます。
- 脇腹マッサージ:脇腹に沿って上下に手を動かし、ガスの排出を促します。
★注意点
強く押しすぎると逆効果なので、痛気持ちいい程度に行うのがポイントです。
便秘に効くツボ押し|お腹・手・足のツボで腸を刺激
ツボ押しは、腸の働きを活性化し、便秘やガス溜まりの改善に役立つ手軽な方法です。
特別な道具も不要で、座ったままでもできるため、仕事や家事の合間に取り入れられます。
ここでは、便秘解消に効果的な代表ツボと、ガス溜まりを和らげるツボを紹介します。
便秘解消に効果的な代表的なツボ
天枢(てんすう)
<位置>
おへそから指3本分ほど外側、左右対称の位置です。
<効果>
腸の動きを活発にし、便秘やお腹の張りを和らげます。
<押し方>
両手の中指をツボに当て、ゆっくり息を吐きながら3〜5秒押します。これを5回程度繰り返します。
大巨(だいこ)
<位置>
おへそから指4本分下、さらに左右3本分外側です。
<効果>
特に便が硬くなりがちな人におすすめで、腸のぜん動運動を促進します。
<押し方>
指で小さな円を描くように優しくマッサージします。

間使(かんし)
<位置>
手首の内側にある横シワから指5本分下、親指が当たる場所です。
<効果>
腸の動きを活発にして排便を促進します。
<押し方>
トイレで便座に座りながら、ゆっくりと揉み解します。

合谷(ごうこく)
<位置>
手の甲、人差し指と親指の骨が交わるV字部分のやや人差し指側です。
<効果>
便秘だけでなく、肩こりや頭痛にも効く万能ツボです。
<押し方>
反対の親指で3〜5秒押して離します。これを5回繰り返します。

足三里(あしさんり)
<位置>
ひざの外側のくぼみから指4本分下、すねの外側の骨の横あたりです。
<効果>
消化機能を整え、便通や胃腸の不調を改善します。
<押し方>
親指でグッと押し、少し痛みを感じる程度に刺激します。
三陰交(さんいんこう)
<位置>
内くるぶしから指4本分上、すねの骨の後ろ側です。
<効果>
冷えやむくみ、女性特有の不調改善に役立ち、腸の働きをサポートします。
<押し方>
内側に向かってやや強めに押し、ゆっくり離します。

ガス溜まりを和らげるツボ
中脘(ちゅうかん)
<位置>
おへそとみぞおちの真ん中です。
<効果>
胃腸の働きを整え、ガス溜まりやお腹の張りを解消します。
<押し方>
手のひら全体でお腹を温めるように押します。

大腸兪(だいちょうゆ)
<位置>
背中側、腰骨の高さで背骨から左右指2本分外側です。
<効果>
腸を活発に動かすサポートをし、便秘やガス抜きに効果的です。
<押し方>
指先やテニスボールを使って押し当てると簡単です。

ツボ押しのコツ
- 深呼吸しながら行うことでリラックス効果が高まり、副交感神経が優位になり腸の動きが活発になります。
- 痛気持ちいい程度の強さで押しましょう。強すぎると逆効果になることがあります。
- 毎日1回1分程度でも続けることで、腸の調子が整いやすくなります。
便秘解消ストレッチ&体操|2分でできる腸活エクササイズ
ストレッチは腸を緩やかに刺激し、ぜん動運動を促す効果があります。
一方で、体操は少し動きを加えることで、腸への圧迫やひねり効果がより強まり、便やガスの移動がスムーズになります。
ここでは、短時間でできる便秘解消ストレッチ&体操をまとめて紹介します。
便秘解消ストレッチ
腸をひねる「ワニのポーズ風ストレッチ」
腸のねじれを改善し、ガスの移動を助けるストレッチです。
<やり方>
- 仰向けに寝て、両腕を左右に大きく広げます。
- 両膝を立ててから、右側に倒し、顔は左側を見ます。
- 深呼吸しながら30秒キープし、反対側も同様に行いましょう。
★ポイント
腰をしっかり床に近づけることで、腸がねじれやすくなります。腹部を軽く押し込むような感覚で呼吸すると効果的です。
便通を促す「膝抱えストレッチ」
お腹を圧迫して腸に刺激を与えるストレッチ。特にガスが溜まって苦しいときにおすすめです。
▶やり方
- 仰向けに寝ます。
- 両膝を抱えて胸へと近付け、頭も上げます。
- そのまま5秒程度キープします。
- 両膝を抱えたまま、前後に身体をゆっくりと10回程度揺らします。
- 仰向けの姿勢に戻り、②~④を3セット行います。
★ポイント
深い呼吸を繰り返すと副交感神経が優位になり、腸の動きが活発化します。背中全体が床に密着するよう、意識しましょう。

腸の位置を整える「骨盤ゆらし」
骨盤を左右にゆらす動きで、腸の位置や筋肉のバランスを整え、便のスムーズな排出を促します。姿勢はうつ伏せでリラックスして行いましょう。
<やり方>
- うつ伏せの姿勢で横になります。
- 肘をついて上半身を起こします。
- 骨盤を、床の上を転がすようなイメージで30秒程度左右に大きく揺らします。
朝の目覚めにおすすめ「全身伸ばしストレッチ」
朝起きてすぐに行うと腸が目覚め、便通がスムーズになります。
<やり方>
- 仰向けで両手を頭の上に伸ばし、かかとを遠くに押し出すように全身を伸ばします。
- 2.5秒伸ばしたら力を抜き、これを3回繰り返します。
★ポイント
腸が温まり、血流が良くなる朝に行うと効果がアップします。ストレッチ後にコップ1杯の水を飲むと、さらに便通が促されます。
デスクワーク中にもできる「上体ひねり」
イスに腰かけたままできる運動は、仕事や作業の合間のちょっとした空き時間を利用して実践できます。
腰回りをゆっくりひねることで、腸に刺激を与え、血流や腸の蠕動運動を促進して便通効果が期待できます。
▶やり方
- イスに深く腰掛けます。
- 右脚を左脚にかけます。
- 左腕を右膝の外側にかけて、息を吐きながらゆっくりと上半身を右側へねじります。
- 元の姿勢に戻り、今度は左脚を右脚にかけ、右腕を左膝の外側にかけて上半身を左側へねじります。
- ②と③を10往復程度繰り返します。
★ポイント
腰や背中がポカポカしてきたら腸が動いているサインです。深呼吸しながら行うとさらに効果的です。

ストレッチを習慣化するコツ
- 1日5分でも、毎日続けることが便秘改善への近道です。
- 入浴後や就寝前のリラックスタイムに組み込むと習慣化しやすいです。
- ストレッチの後に温かい飲み物や白湯を飲むと腸がさらに動きやすくなります。
便秘解消体操
ベリーダンサー気分で楽しくやれる「おなか回転体操」
上半身を固定して下半身だけを動かすのは、実際にやってみると意外に難しいものです。
腰に手を当てただけでは上半身が動いてしまうという人は、左右の胸を横から両手で挟むようにして持つと、上半身が固定しやすくなります。
<やり方>
- 足を肩幅に開き、両手を腰の左右に置いて立ちます。
- 上半身は動かさず、骨盤を回すように腰で大きく円を描きます。
- 30秒程度回したら、逆方向へ同じように30秒程度回転させます。
- ②と③を3セット行います。
★ポイント
ベリーダンスのように骨盤を大きく回すことで、腸を内側からマッサージするような動きが期待できます。リズム良く、無理なく続けましょう。

「押し出す力」を鍛える「両脚上げ運動」
下腹に力を入れて両脚を持ち上げることで、腹直筋や腸腰筋を刺激。排便に必要な「押し出す力」をしっかり鍛えます。
<やり方>
- 仰向けに寝て、足を肩幅程度に開いて両膝を立てます。
- 下腹を背中に近づけるイメージで、反り腰にならないよう注意しながら両足を床から上げます。
- そのまま5秒ほどキープして、下腹に力を入れたままゆっくりと両足を下ろします。
- ②と③を10回程度繰り返します。

腰痛予防にも効果的な「交互脚上げ運動」
負荷をかけすぎずに、左右交互に脚をゆっくり下ろすことで下腹と体幹を鍛えます。
<やり方>
- 仰向けになり、両脚を天井に向けて上げます。
- 両脚を上に伸ばした状態から左脚だけをゆっくりと下ろし、床から15cm程度の高さまで下ろしたら、その位置で5秒間キープします。
- 右脚も同じようにゆっくりと下ろし、床上15cm程度の高さで5秒間停止します。
- 下ろした左脚を、再び天井へ向けて伸ばします。
- 右脚も同様に天井へ向けて伸ばします。
- ②~⑤を10回程度繰り返します。
ヨガで腸を動かす|ガス抜き&便秘改善に効くポーズ
ヨガは呼吸と動きを組み合わせることで、自律神経を整え、腸のぜん動運動を活発にする効果が期待できます。
特に便秘やガス溜まりに悩む方には、腹部を刺激するポーズが効果的です。
ここでは、初心者でも取り入れやすい便秘解消ヨガポーズを紹介します。
ハッピーベイビーポーズ(ガス抜きポーズ)
赤ちゃんがあお向けで足を持つ姿勢に似ていることから名付けられたポーズ。ガスの排出を促し、お腹の張りを和らげます。
<やり方>
- 仰向けになり、両膝を曲げて胸に近づけます。
- 両手で足裏(または足首)をつかみます。
- 膝を体側に開き、股関節をゆっくり広げるようにストレッチします。
- 30秒~1分間、ゆったり呼吸を続けながらキープします。
★ポイント
背中全体を床に押し付ける意識で行うと腸が刺激されやすいです。無理に足裏をつかめない場合は、太ももやすねを持ってもかまいません。

キャット&カウ
背骨を丸めたり反らせたりすることで、腸のマッサージ効果が得られるポーズです。
<やり方>
- 四つん這いの姿勢になります(肩の真下に手首、腰の真下に膝がくるようにします)。
- 息を吐きながら背中を丸め、視線はおへそへ向けます。
- 息を吸いながら背中を反らせ、視線は斜め上を向きます。
- この動きを5回ほど繰り返します。
★ポイント
呼吸に合わせてゆっくり動くことで自律神経が整います。腰痛がある場合は、反らせすぎないよう注意しましょう。


座ったねじりポーズ(アルダマツェンドラーサナ)
ウエストや腹部をひねることで、腸を直接刺激して動きを活発にします。
<やり方>
- 両足を伸ばして床に座り、背筋をまっすぐ伸ばします。
- 左膝を立てて、左足を右脚の外側に置きます。
- 右膝も軽く曲げて、右足は床に置きます。
- 右肘を左膝の外側にかけ、体を左側へねじります。
- 左手は体の後ろの床につき、背骨がまっすぐになるように体を支えます。
- 深呼吸しながら30秒キープします。
- ゆっくり元の姿勢に戻り、反対側も同様に行います。
★ポイント
腹部をしっかりひねることを意識しましょう。背筋は伸ばしたまま、体のねじりを深めるのがコツです。無理にねじらず、心地よい範囲で行いましょう。

ヨガを取り入れるコツ
- 毎日5分からでも効果的が期待できます。呼吸と動きを合わせることが大切です。
- 朝起きてすぐ、または夜寝る前に行うと腸がリズムを取り戻しやすいです。
- 水分補給をしっかり行い、終わった後に白湯を飲むと便通効果がアップします。
便秘解消の効果的な方法まとめ|たった2分の腸活習慣でスッキリ毎日へ
便秘を改善するためには、まず「腸の動きを整える」ことが最も大切です。
本記事で紹介した「のの字マッサージ」「便秘に効くツボ押し」「簡単ストレッチ・体操」「ヨガのポーズ」は、どれも自宅で手軽にできる腸活習慣として即効性が期待できます。
さらに、これらの方法と併用して「便通改善サプリ」を取り入れることで、腸内環境が整い便通の悩みを根本からサポートできます。
ビフィズス菌やオリゴ糖を含むサプリは、善玉菌を増やし腸の蠕動運動を活発にする助けとなります。
特に40代以降の女性は、女性ホルモンや自律神経の変化による便秘リスクが高まるため、無理なく続けられる腸活習慣を日常に取り入れることが重要です
今日からできる腸活ケアを始めて、毎日のスッキリ快調を目指しましょう。