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【脂肪便とは】白い便・浮く便が続く原因と便秘を根本から改善する方法

最終更新日:2025.07.04

【脂肪便とは】白い便・浮く便が続く原因と便秘を根本から改善する方法

「最近、便が白っぽくて油っぽい」「白いうんちが出て驚いた」「トイレの後もすっきりしない」。そんな症状はありませんか?

白い便・白いうんちは、脂肪便かもしれません。

脂肪便は便秘を悪化させるサインであり、放置すると腸の健康に悪影響を及ぼします。

本記事では、脂肪便が出る原因や便秘との関係、今すぐできる改善法、そして便秘薬に頼らず自然にスッキリを取り戻すためのおすすめ商品まで詳しく解説します。

今すぐ自分の便をチェックして、すっきり快適な毎日を手に入れましょう。

食品保健指導士・管理栄養士 古本 楓

この記事の執筆者

グリーンハウス株式会社

食品保健指導士・管理栄養士

古本 楓

食品保健指導士・管理栄養士としての知識を交えながら、「便秘」「腸活」についての情報をお届けいたします。

【資格】
公益財団法人 日本健康・栄養食品協会
 食品保健指導士
管理栄養士

脂肪便(白い便・白いうんち)とは?便秘との関係

脂肪便とは、便の中に通常より多くの脂肪が混ざった状態のことです。

健康な便は茶色くて形が整っていますが、脂肪便は白っぽくて油分が多く、水に浮くことも珍しくありません。

何らかの理由で、食事から摂取した脂肪分を腸でうまく処理できない時に、便の中に脂肪が多く含まれた状態で排出されます。

脂肪便の特徴

  • ▶︎ 白っぽく透明感があり、油分が多いためテカリや光沢が見られる
  • ▶︎ 形が崩れやすく、水に浮くことも多い
  • ▶︎ 粘り気やまとまりが少なくベタつくことがある

このような形状の変化は、脂肪の消化・吸収不良が原因であり、放置すると腸内環境の悪化や便秘を招く恐れがあります。

健康的な便の色は「濃い茶色から黄褐色」と言えます

脂肪便が続く原因は何?見逃せないサイン

脂肪は小腸で消化・吸収されますが、次のような原因でこの機能が低下すると、脂肪便が生じます。

1. 膵臓酵素の不足で脂肪が分解されない

「白い便」や「油っぽい便」が続く背景には、膵臓の酵素不足が関係している可能性があります。

◆膵臓の役割とリパーゼとは?

膵臓は、食べ物の消化を助ける重要な臓器です。特に脂肪を分解するリパーゼという酵素を分泌し、脂肪を小さな分子にして小腸で吸収できるようにします。

ところが、このリパーゼが不足すると脂肪がうまく消化されず、そのまま便と一緒に排出されてしまいます。これが「脂肪便」の主な正体です。

◆脂肪便の診断基準(専門的データ)

食事の脂肪摂取量 便中脂肪排泄量 診断名
約40g/日以上 5g/日以上〜10g/日未満 化学的脂肪便
約40g/日以上 10g/日以上 高度脂肪便

※参考資料:柳町幸, 丹藤雄介, and 中村光男. "間接熱量計を用いた慢性膵炎患者の栄養管理." 静脈経腸栄養 27.6 (2012):337-1342.

◆リパーゼ不足の原因は?

  • ▶︎ 膵炎(急性・慢性)や慢性膵疾患
  • ▶︎ 加齢による消化機能の低下
  • ▶︎ 過度なストレスによる自律神経の乱れ
  • ▶︎ 長期にわたるアルコール摂取

「膵臓の働き」が落ちていることに気づかず、脂肪便や便秘を長期間放置してしまう方も少なくありません。日頃から便の状態を観察し、少しでも異変を感じたら早めにケアを始めましょう。

2. 腸の吸収障害で脂肪が吸収されにくくなる

脂肪を消化しても、それを吸収する腸の働きが低下していれば、意味がありません。腸に異常があると、脂肪は体内に取り込まれず、便として排出されてしまい「脂肪便」が起こります。

◆小腸の粘膜に異常があると脂肪が吸収できない

脂肪は、小腸の内側にある絨毛(じゅうもう)という突起構造で吸収されます。しかし、この粘膜に炎症や損傷があると、脂肪の吸収力が大幅に落ちてしまいます。

◆腸内フローラの乱れにも要注意

  • ▶︎ 悪玉菌が増えると腸の粘膜を刺激し、吸収効率が落ちる
  • ▶︎ 善玉菌が減ると腸内の代謝・防御機能も低下する

腸内環境が悪化していると、脂肪の吸収が阻害され、脂肪便の一因になると推測できます。

◆IBS(過敏性腸症候群)との関係は?

IBSはストレスや自律神経の乱れによって腸の動きが不安定になる疾患です。しかし、IBSは吸収不良を引き起こす病気ではないため、脂肪便との関連は限定的と考えられます。

◆チェックポイント

  • ▶︎ 食事内容を変えていないのに「白い便」「油っぽい便」が続く
  • ▶︎ 食後にお腹が張る・下痢になりやすい
  • ▶︎ 病歴や家族歴に炎症性腸疾患やアレルギー体質がある

これらに該当する場合は、消化ではなく“吸収”の問題かもしれません。医療機関での検査が必要になることもあります。

3. 脂質が多い食生活

食事の内容は、毎日の腸の調子に大きな影響を与えます。特に、脂質の摂りすぎは「脂肪便」を招く原因のひとつです。

◆脂肪の摂りすぎが腸に与えるダメージとは?

現代の食生活で増えている「脂質中心型の食事」は、腸にさまざまな負担を与えます。特に以下の脂肪は注意が必要です。

要注意な脂肪の種類 含まれる食材・食品例
飽和脂肪酸 バター、ラード、ベーコン、ココナッツオイル など
トランス脂肪酸 マーガリン、ショートニング、ファットスプレッド など

◆脂肪の摂りすぎが引き起こす腸内の問題

  1. 腸内細菌バランスの乱れ → 悪玉菌が増え、腸内環境が悪化しやすくなる。
  2. 腸粘膜への炎症刺激 → 脂肪の分解産物が腸の壁を刺激し、吸収力が落ちる。
  3. 便の質が悪化する → 消化されない脂肪が便に混じり、白っぽくベタついた脂肪便に。

◆欧米型の食生活は「脂肪便予備軍」?

  • ▶︎ 外食・ファストフードが多い
  • ▶︎ 揚げ物・加工肉が好き
  • ▶︎ 野菜や発酵食品が少ない
  • ▶︎ 糖質制限をしていて、代わりに脂肪を多く摂っている

このような食習慣は「腸の脂肪処理能力」を超えやすく、脂肪がそのまま便に出てしまう状態を引き起こします。

4. お酒の飲み過ぎが“脂肪便”につながる!?

「お酒を飲むとお腹の調子が悪くなる…」。そんな経験がある方は、もしかするとアルコールが腸や膵臓に負担をかけているのかもしれません。

◆アルコールは“消化器の敵”にもなる?

アルコールの摂取が続くと、次のような消化器系トラブルを引き起こすリスクが高まります。

  • ▶︎ 胃腸の炎症や粘膜の荒れ
  • ▶︎ 腸内細菌バランスの乱れ
  • ▶︎ 膵臓へのダメージ(=脂肪消化の要)

◆アルコール性慢性膵炎とは?

アルコール性慢性膵炎は、お酒の飲みすぎによって膵臓が慢性的に炎症を起こす病気。膵臓が傷つくと、脂肪を分解する酵素(リパーゼなど)が十分に分泌されなくなり、脂肪の消化・吸収力が落ちます。

その結果、以下のような症状が現れやすくなります。

  • ▶︎ 脂肪便(白く、テカテカした便)
  • ▶︎ 下痢やお腹の張り
  • ▶︎ 慢性的な便通の不調

※参考資料:加藤眞三. "アルコール性消化器疾患と日常管理." 日本消化器病学会雑誌 109.9 (2012): 1541-1545.

5. 肝臓や胆のうの不調が、脂肪便の引き金に?

「脂肪はちゃんと食べた分だけ吸収される」と思っていませんか?実は、脂肪の消化には“胆汁”という液体のサポートが不可欠なのです。

◆胆汁ってどんな働きをしているの?

胆汁(たんじゅう)は肝臓で作られ、胆のうから分泌される消化液のひとつ。主に脂肪を“乳化”(=細かく分解しやすくする)することで、消化酵素の働きを助けます。

  • ▶︎ 胆汁がある → 脂肪がしっかり分解される
  • ▶︎ 胆汁が不足 → 脂肪が分解されず便に残る → 脂肪便になる!

◆胆汁が不足する原因とは?

疾患名 どんな病気?
肝疾患(肝炎・脂肪肝など) 肝臓が胆汁を作れなくなる
胆石症 胆のうに石ができ、胆汁の流れを邪魔する
胆道閉塞 胆汁が腸へ流れなくなり、完全にブロックされる

◆こんな症状があればチェック!

  • ▶︎ 脂肪分の多い食事の後に便が白くなる
  • ▶︎ 胃もたれ・右腹部の違和感が続く
  • ▶︎ 便に油が浮いていたり、お尻に油っぽさを感じたりする

これらのサインがあれば、胆汁の分泌低下が疑われる可能性があります。放っておくと脂肪便や栄養吸収障害につながるリスクがあります。

脂肪便が出る原因は?

脂肪便が便秘を悪化させる理由とは?

脂肪便はただの「白い便」ではありません。

実は、腸内環境を乱し、便秘をどんどん悪化させてしまう原因にもなっているのです。

原因①:未消化の脂肪が「悪玉菌のエサ」になる

脂肪便には、消化されずに残った脂肪分が多く含まれています。この未消化の脂肪が腸にとどまると、悪玉菌が繁殖しやすくなります。

▶ 悪玉菌が増えると…

  • 腸内で有害物質を発生させる
  • 善玉菌とのバランスが崩れ、腸内環境が悪化
  • 便の水分が奪われ、硬く・出にくい便になる

結果、便秘が慢性化しやすい土壌ができてしまいます。

原因②:腸の動き(蠕動運動)を鈍らせる

脂肪分が腸の粘膜に与える刺激によって、腸の「蠕動運動」が低下することがあります。

▶ 蠕動運動が弱まると…

  • ▶︎ 便の移動が遅くなる
  • ▶︎ 便が腸内に長くとどまり、水分が吸収されすぎてカチカチに
  • ▶︎ 排便のリズムが乱れ、さらに便秘が深刻に

放置はNG!脂肪便→腸内トラブル→便秘の悪循環に

脂肪便は、「腸内環境の乱れ」と「便秘悪化」の両方を引き起こすスイッチです。

しかも、一度乱れた腸は自然に回復しづらく、便秘を繰り返す悪循環に。

だからこそ、脂肪便のサインを見逃さず、早めの対策がとても大切なのです。

自分の便は大丈夫?脂肪便セルフチェックリスト

「便秘が続く」「なんとなくお腹の調子が悪い」。そんな方は、まず毎日の便の状態に注目してみましょう。

脂肪便の特有サインチェックリスト

脂肪便には特有のサインがあります。以下のチェックリストにあてはまる項目がないか確認してみてください。

  • ✔︎ 便が白っぽく、油膜が張ったようにテカテカしている
  • ✔︎ トイレの水面に便が浮くことが多い
  • ✔︎ 排便後、お尻に油っぽさが残る感覚がある
  • ✔︎ 便の量が少ないのにべたつきや不快感が強い

「白いうんち」「テカテカした便」「便が浮く」。これらの症状は、脂肪便の典型的なサインです。

脂肪便・便秘を自然に改善するための具体的な方法

脂肪便や便秘の悩みは、生活習慣や食事のちょっとした見直しで改善が期待できます。

ここでは、無理なく続けられる食生活のポイントや生活習慣の改善方法、さらに効果的なサプリメント活用法まで、便秘薬に頼らず自然にスッキリするための具体的なステップをわかりやすくご紹介します。

毎日の習慣を整えて、快適な腸内環境を取り戻しましょう。

1. 食生活の見直し

脂肪便の改善には、脂肪の摂取量を調整しつつ、腸内環境を整えることが大切です。

  • ▶ 脂質の質と量を見直す
    飽和脂肪酸やトランス脂肪酸を減らし、良質な脂肪(オメガ3脂肪酸など)を適量摂るように心がけましょう。
  • ▶ 食物繊維を増やす
    水溶性・不溶性繊維をバランスよく摂取することで、便のかさを増やし腸の動きを促進します。
  • ▶ 発酵食品やオリゴ糖で善玉菌を増やす
    ヨーグルト、納豆、キムチなどの発酵食品と、オリゴ糖を含む食品は腸内環境改善に効果的です。

2. 生活習慣の改善

食事だけでなく、毎日の生活習慣も腸や便通に大きく影響します。

特に運動・睡眠・ストレスケアは、腸の働きを整えるうえで欠かせないポイントです。

  • 適度な運動で腸の蠕動運動を活性化する
  • 規則正しい睡眠をとり、体内リズムを整える
  • ストレスケアを心がけ、腸の神経機能を安定させる

3. サプリメント・専門的サポートの活用

脂肪便や便秘に悩む方は、食事・生活改善だけでなく、腸の働きを助ける成分配合のサプリメントも効果的です。

腸内環境のバランスを整え、脂肪の消化吸収をサポートし、自然な便通を促す成分が配合された商品を選ぶことで、便秘の根本改善につながります。

まとめ|脂肪便を改善して毎日スッキリ快調に!

脂肪便(白い便・白いうんち)は、便秘を悪化させる重要なサインです。

放置せず、便の状態を観察しながら生活習慣や食事を見直すことが、健康な腸への第一歩になります。

特に、脂質の質や量の調整食物繊維や発酵食品の摂取は便通改善に効果的。

さらに、脂肪の消化吸収をサポートし、腸内環境を整えるサプリメントをうまく取り入れることで、
薬に頼らず、自然なスッキリ感を実感できる人も少なくありません。

まずはご自身の便の状態をチェックして、この記事で紹介した対策をぜひ試してみてください。

“腸からの声”に耳を傾けて、今日から一歩ずつ、快適な毎日を。

よくある質問【Q&A】

脂肪便は、脂質を多く含むために便が油っぽく、ベタベタしたり、便器に浮いたりする特徴があります。色は淡黄色〜灰白色になることが多く、臭いも強い傾向があります。
主な原因は「脂肪の消化・吸収不良」です。膵臓や胆のうの機能低下、腸内環境の乱れ、脂質の多い食事などが関係します。慢性的な場合は病気のサインの可能性もあります。
食事の見直しに加え、腸内環境を整えることが大切です。善玉菌や水溶性食物繊維、消化を助ける成分を意識的に摂ることが有効です。
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一時的な脂肪便であれば様子見でもかまいませんが、1週間以上続く、体重減少や全身のだるさなどを伴う場合は、早めに医療機関を受診しましょう。

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免責事項

本記事は一般的な情報提供を目的としており、特定の疾病の診断や治療を意図するものではありません。症状や健康面にご不安がある場合は、必ず医療機関を受診し、専門の医師による診断と指導をお受けください。

本記事の内容に起因するいかなる結果についても、筆者および運営者は責任を負いかねますのでご了承ください。