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便秘で太る?便秘と肥満・体重増加の関係

最終更新日:2024.11.19

便秘で太る?便秘と肥満・体重増加の関係

便秘になると下腹がぽっこりしたり、手足がむくんだりして、普段よりも体が重いように感じられるかもしれません。

溜まっている便によって体重が増えるのも事実ですが、便秘は実際に太る原因にもなります。

そこで今回は、便秘と肥満・体重増加の関係や、便秘太りを防ぐ腸活などについて解説します。

腸内環境を整えて、痩せやすい体を目指しましょう!

食品保健指導士・管理栄養士 古本 楓

この記事の執筆者

グリーンハウス株式会社

食品保健指導士・管理栄養士

古本 楓

食品保健指導士・管理栄養士としての知識を交えながら、「便秘」「腸活」についての情報をお届けいたします。

【資格】
公益財団法人 日本健康・栄養食品協会
 食品保健指導士
管理栄養士

便秘でどのくらい体重が増える?

便秘が数日続くと、溜まっている便の重さによって体重が増加します。

いったい何キロ増えるのか、気になる人も多いと思いのではないでしょうか。1日の理想的な排便量から考えてみましょう。

排便量から見た、便秘による体重増加量

成人における1日の理想的な排便量は約150g(Mサイズの卵3個分程度)です。

そのため、単純計算して約150g×便秘が続いている日数分程度の体重増加が考えられます。

例えば、5日間便秘が続いた場合は150g×5日間で750g体重が増えるということになります。

排便量から計算した体重増加量<

実際には体重の増減はそれほど単純ではありませんが、便秘によって体重が増えるのは事実と言えます。

1日150gの便を出すために必要なことは?

理想的な1日の便量は150gですが、実際にそれだけの量を出せる人は少ないようです。

それでは、1日150gの便を出すためにはどうすれば良いのでしょうか。

1日150gの便を出すために、厚生労働省では食物繊維を1日あたり女性は18g以上、男性は21g以上(ともに18~64歳の場合)摂取することを指標としています。

1日150gの便を出すために必要なことは?

便秘で太るのはなぜ?便秘と肥満の関係

便秘が続くと溜まっている便によって体重が増えたりお腹がポッコリしたりしますが、実際に肥満を招く原因にもなります。

まずは、便秘で太る主な理由を挙げていきます。

①皮下脂肪がつきやすくなる

便秘になると、本来は便として排出されるはずの過剰な脂肪分や糖分が、便とともにそのまま腸内に滞留します。

滞留した便からは過剰な脂肪分や糖分が腸管によって吸収され続け、皮下脂肪として蓄えられて肥満・体重増加を招きます。

皮下脂肪がつきやすくなる

②基礎代謝の低下

腸内に滞留した便には、腸内の老廃物など有害なものが含まれています。

そういった有害物の影響で血液がドロドロの状態となり、血行不良に。血行が悪くなると細胞や臓器の働きが悪くなって、基礎代謝の低下を招きます。

基礎代謝量が下がることで、太りやすい体質になってしまうのです。

③腸内環境が乱れる

便秘が続くと腸内に滞留した便が腐敗して有害物質や有毒ガスが発生し、腸内に悪玉菌が増加します。

腸内環境が乱れる

すると腸内細菌のバランスが崩れ、脂肪の蓄積を防ぐ作用がある短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん)を生成する菌種が減少。

その結果、エネルギーの吸収効率に変化が起こり、太りやすくなります。

「ぽっこりお腹が気になる…」腸内環境を整えて、便秘を改善する方法 >>詳しく見る

腸内細菌と肥満の関係。肥満を招く“デブ菌”とは?

腸内環境の悪化と肥満に関して、世界で様々な研究が行われています。

肥満の人とそうでない人の腸内細菌を比較した調査では、肥満の人は“痩せ菌”と呼ばれるバクテロイデス門に属する細菌が少なく、逆に“デブ菌”と呼ばれるファーキューテス門に属する細菌が多いことが分かりました(※)。

このことから、腸内細菌の種類が体型に影響を与える可能性が高いことが考えられます。

※河野豊. "食べ過ぎだけではない肥満の理由." 生物工学会誌 101.1 (2023): 33-33.

肥満を招く“デブ菌”とは?

腸内環境を整え、便秘と肥満を防ぐ腸内細菌を増やす方法

腸内環境を良くするためには、腸内に多種多様な細菌を増やすことが大切です。

腸内環境を整えてスムーズな便通を促す効果が期待できる、便秘の人におすすめの栄養素をご紹介します。

①炭水化物

便秘を引き起こす要因の一つに、食物繊維不足があります。

近年は、糖質制限ダイエットのために米をはじめとした炭水化物を食べない人が増えています。

しかし、炭水化物は食物繊維が豊富です。炭水化物を食べることで便の量が増えて排便しやすくなるだけでなく、腸内細菌叢の多様性が促進されます。

②ビフィズス菌

大腸内の善玉菌のうち、99.9%を占めているのがビフィズス菌です(※)。

ビフィズス菌は、短鎖脂肪酸の1つである酢酸(さくさん)を産生します。

酢酸(短鎖脂肪酸)の主な働きとして、以下のものが挙げられます。

  • 酢酸(短鎖脂肪酸)の働き

    1. 悪玉菌の増殖を抑制
    2. 脂肪の蓄積を抑制
    3. 脂質の代謝促進
    4. 食後の血糖値の上昇を抑える
    5. 大腸の蠕動運動を促進する
    6. 免疫バランスを整える
酢酸(短鎖脂肪酸)の働き

このように、健康面で有益な影響をもたらすビフィズス菌ですが、腸内のビフィズス菌は数日で体外に排出されてしまいます。

さらに、加齢とともに減少するのもビフィズス菌の特徴です。そのため、ヨーグルトやサプリメントなどで毎日摂取するようにしましょう。

加齢とともに減少するのもビフィズス菌の特徴なので、ヨーグルトやサプリメントなどで毎日摂取するようにしましょう。

③オリゴ糖・水溶性食物繊維

ビフィズス菌はオリゴ糖や水溶性食物繊維を発酵分解する際に、酢酸(短鎖脂肪酸)を作り出します。

そのためビフィズス菌とともに、エサとなるオリゴ糖や水溶性食物繊維を摂取することで、より高い便秘解消効果が期待できるでしょう。

  • オリゴ糖が多く含まれている食品

    1. 大豆
    2. ゴボウ
    3. 玉ねぎ
    4. はちみつ(1歳未満の乳幼児には与えないようにしましょう)
オリゴ糖が多く含まれている食品
  • 水溶性食物繊維が多く含まれている食品

    1. 海藻類(ワカメ、メカブなど)
    2. 納豆
    3. 大麦

※Ogata et al., Microbial Ecology in Health and Disease, 1999

腸内環境を整えて太りにくい体質に

今回は便秘で太る理由や、便秘による肥満を防ぐため腸内環境を整える方法などについて解説しました。

便秘によって腸内環境が悪化すると、悪玉菌が増えて太る原因となります。

痩せ体質を目指すためにも、ビフィズス菌を増やして腸内環境を良好な状態に整えるのが理想的です。

しかし、腸内環境の改善に効果的な食べ物を毎日のように摂るのは、思っている以上に手間がかかります。

そこでおすすめしたいのが、ビフィズス菌やビフィズス菌のエサとなるオリゴ糖が配合されたサプリメントです。

効率的に腸内環境を整えたい人は、ぜひ活用してみませんか。

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ビフィズス菌の力で、便通を改善
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