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反り腰や猫背が便秘の原因に?姿勢が悪いと便秘になる?

最終更新日:2024.4.30

反り腰や猫背が便秘の原因に?姿勢が悪いと便秘になる?

「腸活を頑張っているのに便秘が改善しない」「便秘解消に効果的なストレッチや体操をしても便秘が治らない」。

色々な便秘解消法を試しても効果が得られないのは、反り腰や猫背など姿勢の悪さが原因である可能性も!

今回は、反り腰や猫背といった姿勢の悪さと便秘の関係について解説します。反り腰・猫背を改善する簡単なヨガのポーズもご紹介しますので、実践してみてくださいね。

食品保健指導士・管理栄養士 古本 楓

この記事の執筆者

グリーンハウス株式会社

食品保健指導士・管理栄養士

古本 楓

食品保健指導士・管理栄養士としての知識を交えながら、「便秘」「腸活」についての情報をお届けいたします。

【資格】
公益財団法人 日本健康・栄養食品協会
 食品保健指導士
管理栄養士

反り腰・猫背ってどんな姿勢?反り腰と猫背のチェック方法

悪い姿勢の代表格として知られる「反り腰」と「猫背」。具体的にはどのような姿勢なのでしょうか?まずは、反り腰と猫背の特徴とチェック法をご紹介します。

反り腰とは

「反り腰」は、骨盤が前に傾いた状態です。

本来、人間の背骨はゆるやかなS字カーブを描いていますが、反り腰の人は腰椎が大きく反っています。

猫背を改善するために正しい姿勢を意識して、逆に反り腰の状態になっている人も少なくありません。

猫背とは

「猫背」は骨盤が後ろに傾いた状態であり、背中全体が丸くなって顎が前方へ出やすくなります。

日本人には猫背の人が多く、その数は7~8割程度とも言われています。近年ではスマホの長時間利用によって引き起こされる「スマホ猫背」が急増し、日本人の姿勢の悪さに拍車がかかっている状況です。

  • 反り腰・猫背のチェック方法

    • 壁にかかとをつけて立ちます。
    1. お尻より先に背骨が付く、壁と背中の間に手が入らない人
      →猫背
    2. 壁と腰の間で両手のひらを重ねられるほどスペースがある、お腹が前に張り出している人
      →反り腰
  • 正しい姿勢は、横から見て耳・肩・股関節・くるぶしが一直線上にあり、後頭部とお尻が壁に付いて、腰の後ろに手の平がスッと入る程度の隙間がある状態です。

  • 反り腰・猫背のチェック方法

反り腰や猫背が便秘の原因になる理由!姿勢が悪い人の特徴

反り腰や猫背は、見た目に影響を与えるだけではありません。

不適切な姿勢は内臓機能を低下させ、全身の健康状態に影響を及ぼします。その中の一つが、便秘です。

猫背で便秘になる理由

猫背の姿勢が続くと、内臓が圧迫されて食べ物の消化・吸収が悪くなります。消化・吸収力が低下すると腸内環境が悪化。悪玉菌が増殖し、便秘を引き起こします。

また、骨盤が後ろに傾くと直腸に圧力がかかるため、腸の形が歪んで便がスムーズに移動できなくなり、便秘を悪化させる大きな要因となります。

猫背で便秘になる理由
  • 猫背になりやすい人の特徴は?

    1. スマホやパソコンを使う時間が長い
      スマホやパソコンを使用している時、多くの人は上半身が前に傾いて顎が前方へ突き出した姿勢に。その不適切な姿勢を長時間続けることで骨格が歪み、猫背になります。
    2. 筋力が低下している
      背筋や腰回りの筋力が低下すると、正しい姿勢をとり続けることに疲れを感じやすくなります。無意識にラクな姿勢をとろうとして、猫背になってしまうのです。
    3. 舌が正しい場所にない
      舌は上顎の前歯の裏あたりにあるのが理想とされています。しかし、口内で宙ぶらりんな状態になっていたり、歯の裏側にあたっていたりすると呼吸がしにくくなり、無意識に下顎が突き出た状態に。
      下顎が出ると目線が上がって前方が見にくくなるため、視界を下げようとして背中を丸めた結果、猫背になります。

反り腰と便秘の関係

反り腰の人は、腰が深く曲がっているために腰部からの神経が圧迫されます。

すると自律神経がバランスを崩して、緊張を高める交感神経が優位な状態が持続。リラックス感をもたらす副交感神経の働きを妨げて、寝つきを悪くしたり、呼吸を浅くしたり、イライラ感を募らせたりします。

睡眠の質が低下すると腸内環境も悪化。便秘しやすい状態になります。

また、反り腰の人は腹筋力が弱い場合が多く、便を排出するのに必要な腹圧を十分にかけられません。

女性に反り腰で便秘傾向にある人が多い理由も、このような要素が深く関係していると考えられるでしょう。

反り腰と便秘の関係
  • 反り腰になりやすい人の特徴は?

    1. ヒールが高い靴をよく履く
      ヒールが高い履物は重心が前に移動するため、バランスをとろうとして胸を前に突き出し、反り腰になりやすくなります。
    2. 太ももの前側の筋肉(大腿直筋)が硬い
      太ももの前側の筋肉(大腿直筋)が緊張して硬くなっていると、骨盤が前に引っ張られて反り腰に。太ももの前が張っていると足が太く見える原因になります。
    3. 猫背を改善しようとして誤った姿勢をとっている
      反り腰になっている人の中には、猫背解消のために姿勢を正すことを意識するあまり、間違った姿勢を続けている場合があります。

反り腰や便秘が原因となる便秘以外の症状は?

反り腰や猫背といった姿勢の悪さが原因で引き起こされる不調は、便秘だけではありません。

反り腰の人に起こりやすい不調

①腰痛

反り腰の人は背面の筋肉への負担が大きいため、腰痛になりやすくなります。

②椎間板ヘルニア

反り腰の人はインナーマッスルの筋力が弱く、骨盤が不安定です。

骨盤が安定していないと背中の筋肉が緊張しやすく、背中の筋肉が緊張していると椎間板へ強い圧力がかかって椎間板ヘルニアを発症しやすくなります。

③坐骨神経痛

反り腰による骨盤の前傾は、いわば骨盤の歪みです。歪んだ骨盤によって坐骨神経が圧迫され、足やお尻にしびれや痛みが生じやすくなります。

④ぽっこりお腹

反り腰の人は、腹直筋が弱い傾向にあります。腹直筋が低下していると内臓が下垂し、下腹が出てぽっこりお腹の原因に。

反り腰の人に起こりやすい不調

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猫背の人に起こりやすい不調

①膝痛

猫背の人は骨盤が後ろへ傾いています。骨盤が後傾すると膝が内側に入りやすくなり、膝を傷める大きな要因となります。

②肥満しやすくなる

猫背の姿勢では、頭部や肩が前に出ます。すると呼吸が浅くなり、基礎代謝量が低下。太りやすい体質になります。

③顔のたるみや肌荒れ

猫背、特にスマホ猫背の人は顎を前に突き出した姿勢であるため、首周りの筋肉に負担をかけて血液やリンパ液の流れを悪くします。

その結果、顔回りに老廃物が蓄積。むくみやたるみ、肌荒れの原因となります。

④集中力の低下

猫背の人は呼吸が浅くなりがちです。呼吸が浅いと体内へ取り込まれる酸素量も少なく、全身が酸欠の状態に。脳へも十分な量の酸素が届かないため、集中力の低下を引き起こします。

猫背の人に起こりやすい不調

反り腰・猫背を解消するヨガのポーズ!ぽっこりお腹の改善にも

次は、反り腰と猫背を解消できるヨガのポーズを紹介します。

ヨガをしたことがない人でも簡単にできるものばかりですので、入浴後やちょっとした空き時間に実践してみませんか。

反り腰対策に効果的なヨガのポーズ

  • ショルダーブリッジ

  • 太ももの裏の筋肉を鍛えて、骨盤の前傾を正すポーズです。ヒップアップにも効果的!

    1. 仰向けに寝て、膝を立てて肩幅程度に広げます
    2. 両腕を体から少し離し、手のひらを床につけます
    3. 床から背骨を引きはがすイメージで、お尻の方から持ち上げます
    4. 膝・太もも・腹部・胸・肩が一直線になったら、30秒程度キープ。この時、反り腰にならないように注意しましょう
    5. 背骨を肩の方からゆっくりと床に下ろしていきます
  • 反り腰対策に効果的なヨガのポーズ ショルダーブリッジ
  • 仰向けの英雄座

  • 前太ももを伸ばすストレッチです。

    1. 正座をします
    2. かかとをお尻の下からお尻の横にずらします
    3. ゆっくりと体を後ろに倒していきます
    4. 両腕を頭の方へ伸ばしかかとをつけるようにして仰向けに寝ます
    5. 正座をするように右脚を曲げ、足の裏をお尻につけます
    6. 股関節の伸びを感じながら、ゆっくりと5回程度呼吸を繰り返しましょう
    7. 右脚を伸ばし、左脚も同様に行います
    8. ※痛みを感じる場合は無理をせず、できる範囲で行ってください

猫背対策に効果的なヨガのポーズ

  • 三日月のポーズ

  • 胸を開くことで猫背を改善する効果が期待できます。気分が明るく前向きになるポーズです。

    1. 手首の上に肩、膝の上に骨盤がくるようにして、四つん這いになります
    2. 両手の間に右足を大きく一歩踏み出し、すねと太ももが90度になるように曲げます
    3. 上半身を起こします
    4. 息を吸いながら両手を天井に持ち上げ、胸を開きます。目線は前方、斜め上へ。腕を上げるのが難しい場合は、両手を重ね合わせて太ももの上に置きましょう
    5. そのまま30秒程度キープします
    6. 両手を下ろし、手足を解放します。反対側も同じように行ってください
  • 猫背対策に効果的な三日月のポーズ
  • 魚のポーズ

  • 猫背改善だけでなく、肩こり解消や巻き肩対策にも効果的なポーズです。首に痛みを感じた場合はすぐにやめましょう。

    1. 仰向けになり、左右の足の親指を付けて両脚を揃えます。両手は手のひらを床に向け、体の横に置きます
    2. お尻の下に両手を差し入れ、左右の肩と肩甲骨、肘を背骨に寄せていきます
    3. 息を吐きながら手の平と肘で床を強く押し、足の親指を前方へ伸ばしながら胸の中心を天井方向へ持ち上げ、頭頂部を床に付けます。肘で体を支えることを意識しましょう
    4. そのまま5回程度呼吸を繰り返します
    5. 頭頂部をゆっくりと床から離し、後頭部を床に下ろしてから元の姿勢に戻します

正しい姿勢で便秘改善!つらい便秘を解消しよう

今回は、反り腰や猫背といった姿勢の悪さと便秘の関係について、詳しくお伝えしました。

長年便秘に悩まされている人や、あらゆる便秘改善法を試しても効果がない人は、一度自分の姿勢をチェックしてみましょう。もしかすると、便秘の原因は反り腰・猫背かもしれません。

快適なお通じでスッキリとした毎日を過ごすためにも、正しい姿勢を心掛けたいですね。

正しい姿勢で便秘改善!つらい便秘を解消しよう

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